逆張りの発想ができていますか?値上げの成長戦略

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コラム第170回:逆張りの発想ができていますか?値上げの成長戦略

敢えて言わずともお分かりかと思いますが、ここ数年で、我々の業界の報酬は下がり続けています。

会社設立・許認可・相続・遺言その他、行政書士が扱える全ての分野において、価格競争に歯止めがかかりません。

税理士・司法書士など、隣接士業との競争も激しさを増しています。

価格だけで勝負する事務所が多くなってきているのである意味仕方ありません。

ただ、できればココには参入したくない。新人で体力も実務知識もない場合は、特に。

レッドオーシャンに飛び込んでも勝ち目はありません。

値下げをして無理して仕事を取っても、弊害しか残りません。

値下げの弊害は、質の悪い客が集まる・儲からない・労働時間が増える・ストレスが溜まるなど、数え上げればキリがありません。

僕が思うに、これらももちろんそうなのですが、一番の弊害は、経営者としての「成長が止まる」ことでなんです。

簡単な例を挙げます。

1個100円が相場の商品を、あなたが1個150円で売るとします。100円が相場なんだから、1つ売るのにとても苦労することでしょう。

たった1つ売る為に、自分の頭で考える必要がでてきます。売るための勉強と見せ方の工夫も必要になります。

高いものを買ってもらうわけですから、お客様に信用してもらうための努力も怠れません。

うちは150円だけと、買ってくれたらあなたにこんな良いことがあるよ。とあなたから買うことのベネフィットも声を大にして伝える必要も出てきます。

大変ですね。

100円で売ってるところよりも1.5倍の売上を上げるわけですから、苦労するのは当たり前です。

でも、この苦労が、後々、活きてくるのです。

売る力がつく。あなたに理解を示す良い顧客に巡りあえる。

これが逆に50円で売ってしまえばどうでしょうか?採算も考えずに10円で売ってしまえばどうでしょうか?

反対に売る力は付きません。そして価格ハンターしかあなたの周りにはいなくなります。価格ハンターは、あなたより安いところを見つけたら、躊躇すること無く他に移ります。最終的には価格ハンターすらあなたの周りには居なくなってしまいます。

値下げすれば短期的に数は売れるかもしれません。仮にこの商品の仕入れ価格が50円だったとすると、前者の場合は利益はゼロ、後者は40円の赤字です。

こんなバカなことをする経営者なんていませんよね?(大企業など資金力が豊富な会社は別ですが)

でも、ここまで極端ではなくても、似たようなことをやってしまう新人行政書士が後を絶ちません。なぜでしょうか?

我々行政書士の仕事は、例に挙げたような単純で目に見える商品ではありません。目に見えない商品やサービスは、売りにくいのもまた事実ですからね^^;

だから、先のことを考えずに、安易な安売リに走っちゃうのです・・・。

でも、これって世間に「ボクは無能」です。と公言しているようなものです。

実際に値下げは誰でも簡単に、かつ、スグにできますからね。

値下げしなくても、売り方さえ間違えなければ売れます。価格だけに重きを置くお客さんは、はなから相手にしなくてもいいのです。価格よりもサービスの質に重きを置くお客さんに出会える為に、最大限の努力をしましょう。あなたのお金・能力・時間を集中投下しましょう。

今後10年間、生き残れる経営者になるにはそれしか道はありません。

AIに取って変わられる仕事の一つに行政書士業が数えられる日も、そう遠くはありません。というより、もうそうなっているのかな?笑

まあでも、AIがどうのこうのと先の事を考えても仕方ありません。今やれることをやるだけです。行政書士自体が無くなるわけではないと思いますしね(業務独占が名称独占になる可能性は大いにあると思いますが)。

行政書士自体がなくならないのであれば、行政書士として生き残って行くためにやるべきことはたったの1つ。

値下げせずとも売れる力を付けること

です。

安易な値下げで自らの首を締めて、廃業の憂き目に遭わないように十分に気をつけましょう。

僕個人的には、みなが値下げ一辺倒である今このときに、逆張りで値上げすることがだけが行政書士で生き残れる唯一の道ではないかなと思っています。

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