AI時代到来の行政書士業界をどう見る?

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コラム第172回:AI時代到来の行政書士業界をどう見る?

行政書士法人WITHNESSの渡邉です。7月末で法人11期が終わりました。お陰様で過去最高売上を達成しました。約6,000万円の年商ですね。

建設業分野が大幅に伸びましたね。その影響もあり、特車のサイトを閉鎖しました。特車の既存顧客も大口が多く、そちらのサポート(更新含めた継続依頼)も多数で新規受付が難しくなった為です。

まさか忙し過ぎてサイトを閉鎖するなんてこと、開業時には思ってもみませんでした。

行政書士開業から個人2年弱を含めて、もう13年かと思うと長かったような、あっという間のような。

これからもボチボチ頑張ってちょっとずつ目標の売上1億に近づいていければと思っております。

建設業分野を伸ばしていきたい方はこちらのサイト登録もご検討ください。

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さて、ちょっと前に人工知能(AI)で代替可能な士業の業務割合が英オックスフォード大学と野村総研の共同研究結果で公表されました。

我らが行政書士は士業トップとなる93.1%がAIによって代替可能な業務である、とされています。

これの結果を受けて皆さんはどう思われますか?

私は好ましく考えております。少なくとも悲観はしておりません。

なぜなら、我々行政書士は元々食えない、仕事がないとこれまでも散々言われてきたじゃないですか!(ドーン)

今更AIが仕事を取ると言われたところで、そもそも取られる仕事がない行政書士にとっては関係のない話なんです!(ドーン)

むしろ、太古の昔から「仕事がない」「食えない」ことを前提に開業し、戦ってきた我々行政書士からすると「ふっ、また新たな壁が立ちはだかったな」と呟きながら笑顔で乗り越えていくだけの話です。

逆に資格取れば安泰と思われていた士業にとってはいささか辛いかもしれませんね。簡単な資格の割に稼ぐチャンスが大いにある行政書士と比べて資格試験は難しい、仕事も無くなるかもしれないとなっては費用対効果の悪化です。

とはいえ、結局はその人次第なんだろうなと思います。私は先述の通り、AI時代の到来を概ね好感しております。

わざわざ野村総研やオックスフォード大学などに言われるまでもなく、「行政書士はじめ、士業がやるに値しない仕事」はたくさんあります。

これを専門にやっておられる先生に対する侮辱ではないのですが、自動車手続きとか、会社設立とか、もはや今の時代士業がやる必要ないだろと思うのです。

こんな一般素人でもちょっとネットで知識つけて、時間さえかければ自分でやれちゃう業務が独占業務であること自体おかしな話ですが、AIによって一般人が自分で出来るようになる未来が来るのなら、それは素晴らしいことじゃないですか。

士業の側だって、一般人でもできるような定型業務なんかいつまでもやってないで、もっと専門性の高い業務に集中することができます。

小金にしかならない誰でもできる業務はAIにでもやらせておいて、自分たちは高単価が取れる専門業務に集中した方が、実務労力的にも事務所経営的にも合理的です。

もちろんお客様の側だって選択肢が増えたり、費用が下がったりすることは良いことでしょう。

簡単な業務で小金を稼いで糊口をしのいでいる行政書士が危機感抱いている程度じゃないんですかね。

危機感抱くならAIだとかじゃなくて、日々の事務所経営に抱けよと言いたいです。

個人的にはAIと言ってもその能力にはかなり懐疑的ではあるのですが、まあ定型業務をやる程度のことはできるだろうと。今でもそれなりの精度のソフトウェアはいくらでもあるわけですから。

そうなってくると、AI導入が痛くもかゆくもない大きい事務所は設備投資を行い、不要な人材を切り捨て、大量業務受注のためのマーケティングを加速させるでしょう。

なんせ、これまで労働集約型ビジネスのボトルネックであった実務部分をAIが大量迅速処理してくれるなら、もう優秀な事務所所長を躊躇させるものはありません。

一部の実務大好き職人的行政書士が楽しみを奪われ、ただでさえない補助者募集がますますなくなる程度の影響があるだけで、力のある事務所はより力を持つ時代が来るでしょう。

つまり、士業の仕事がなくなり淘汰されていくわけではなく、今も既に顕在化し始めている勝ち組と負け組の二極化が加速するだけの話です。

そしてこれは業界にとっても間違いなく良いことなのです。

全体的な底上げなんて無理なので、定型業務しかできないような士業事務所はさっさと廃業してもらって、生き残った強い事務所だけで競争する。その中から更に淘汰が進み、強い事務所の中でも更に強い事務所だけが生き残る。そうすることでしか業界全体の底上げなんてできません。

みんながらちょっとずつレベルアップして全体的平均値をアップなんてできないのです。ダメなとこは潰れる。

そしてそうしている内にAIのレベルがどんどん上がり、強い事務所も潰れるくらいまでになってくれば、いよいよ士業不要の時代も来るのかもしれません。

そうなったらそうなったで、経営者側からすると飯のタネを失うわけですが、未来永劫資格さえあればずーっと食っていけるなんて考えていることがそもそも甘いわけで。

私からすると、AIとかの前に、意味のない独占業務を廃止し、一般企業にアウトソーシングできるようにさっさと規制緩和しろと言いたいのですがね。

時代や外部環境がどう変わろうと自らも変化していけばいいだけの話です。早くAI時代が到来して、我々の仕事をどんどん奪っていってほしいものです。

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24歳で開業。現在11年目に突入。開業3ヶ月目で売上100万円突破。2年目に事務所を法人化。月商700万円超。売上倍増の軌跡と、「金ナシ、コネナシ、実務経験ナシ」の弱者でも成功できる行政書士開業ノウハウを、余すことなく無料で公開中。メールマガジン購読者限定の特典もあります。→ご登録はこちら

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