経験のない業種の報酬額の決め方について:コラム第9回。自分の労働時間も報酬額に含めておく。

TOPページ > 経験のない業種の報酬額の決め方について:コラム第9回。自分の労働時間も報酬額に含めておく。

コラム第9回:経験のない業種の報酬額の決め方について

数千種にものぼると言われる行政書士業務。行政書士をやっていると、突然、やったことのない業務について聞かれたり、見積依頼がくることもしばしばです。

以前のコラム<行政書士開業当初は業種をしぼるべきか:開業当初は食わず嫌いしない。>にも書きましたが、

開業当初は幸か不幸か時間も余っている場合も多いかと思いますし、積極的に経験を積むと言う意味では、どんな業務でも受けていたほうがいいと思います。(性格上合わない、業界自体が嫌いといった場合、やりたくない業務までやらなくていいですけど^^;)

未経験業務といえど、行政書士と名乗っている以上、大きな失敗はNG。ただ、慎重に慎重に業務を進めれば痛い目に遭うことはほとんどありません。

「1.依頼者の話をよく聞いて。2.役所の話しもよく聞いて。3.その業種について詳しい先輩行政書士がいればその方のアドバイスもよく聞いて。」

です。^^

このように、業務は何とかなるとして、クロージング時、未経験業務の報酬額を決めるのは難しいですよね。

一つの基準としては、「未経験業務だからこそ、相場以上の報酬をもらう。もしくは相場同等。」安く請けてはいけません。

許認可業務を大量にこなす大規模事務所などは別として、開業当初は自分一人です。

一から調べて書類を作って印鑑もらって役所に提出するわけですから、相応の時間が掛かります。

大事なのは「自分の労働時間も報酬額に含めておくこと」

当然、許認可に慣れてきたり、同種の許認可をルーチン化できるようになってくれば、時間対効果、費用対効果を考えて報酬額を下げることも可能です。

景気の影響か、昨今、価格に厳しい依頼者が多くなってきています。

採算が取れるのであれ他事務所との価格競争もありと言えばありです。が、本来は下げるべきではありません。なぜなら業界自体の価値を下げることになりますので。

開業当初は積極的に経験を積むべく、どんな仕事でもやるべきですが、自分を安売りすることだけは止めましょう。

採算が合うか否か、経営者たるもの、常に頭の片隅においておくべきです。

日本行政書士会連合会が毎年出している「行政書士報酬額に関する統計調査」なども参考にされるといいです。

前述した「相場」というのもこれを基準にすれば、大きく外れはしないと思います。

実際に行政書士が行った業務の統計調査ですからね。僕の経験則上、大きなはずれはありませんでした。

インターネット上に出ている他事務所の報酬額を参考にするのもいいとは思いますが、個人的には書士会の統計調査をお勧めします。

業種にもよりますが、ネット上に出ている報酬額は、すでに過当競争、ダンピングが始まっている可能性がありますからね・・。

最後にもうひとつ、自分の時間給を予め設定しておくといいですよ。開業当初は3,000円、実務経験も専門知識も身に付いてきたら30,000円、などといった感じです。

一定の基準を設けておくと、「一つの業務に掛かる時間×時間給+交通費・郵送代等」といった報酬額の決め方も可能になります。

【2,700人以上が購読。日本最大級の行政書士専門メールマガジン】

24歳で開業。現在11年目に突入。開業3ヶ月目で売上100万円突破。2年目に事務所を法人化。月商700万円超。売上倍増の軌跡と、「金ナシ、コネナシ、実務経験ナシ」の弱者でも成功できる行政書士開業ノウハウを、余すことなく無料で公開中。メールマガジン購読者限定の特典もあります。→ご登録はこちら

◇次のページ → 第10回:おいしい儲け話には気を付けよう。

過去のコラム・バックナンバーはこちらから

Copyright(C)2017 行政書士開業.com ~現役行政書士による開業コラム・実務書式集~ All Rights Reserved.