行政書士事務所が安定しないワケ:コラム第63回。

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コラム第63回:行政書士事務所が安定しないワケ

さて、「行政書士で仕事がない」と言う相談と同じくらいに多いのが、

「今月はいいけど、なかなか事務所の売上が安定しない。」

「安定感がないから、来月が不安。」

と言ったものです。

なぜでしょうか?

行政書士業は、税理士や社労士のような顧問契約による課金形態ではなく、スポット案件が多い業種だから・・・・?

それもひとつの理由かもしれませんが、今更そんなことを言っても仕方ありませんし、同じ行政書士でも毎月安定的に稼いでいる方がいる以上、それは言い訳にしかなりません。

根本的な理由は、

「継続的に仕事を取る仕組みを作っていないから」

です。

行政書士業は基本的にスポット案件が多いことを認識し、継続的に仕事を取る覚悟を決めて、実際に継続的に仕事を取る仕組みを構築して行かねばなりません。

では具体的にその仕組みとは何でしょうか?

それは、「自社広告媒体」そして「見込み客リスト」です。

ウチの事務所の場合、自社広告媒体とは、ホームページを指し、見込み客リストとは、メールマガジン等を指します。

そしてこの2つを融合させることで、勝手に見込み客が増える仕組みを作っています。

つまり、

ホームページにアクセス誘導

メルマガ登録

これだけ。

考えてみれば当たり前ですが、毎月アクセスのあるサイトと、見込み客リストがあれば仕事に困ることはないと思いませんか?

仕事がない、或いは、単月では仕事が来ても、それが継続しないと言う人は上記2つが出来ていないという事です。

特に見込み客リストを持っていない行政書士事務所は非常に多いようでして、僕は一体それでどうやって売上を上げていくつもりなのか甚だ疑問です。

ちなみに、ウチの事務所ではまぐまぐから発行している起業メルマガ(1万部)の他にも、LLP設立を考えている人たちのリスト、NPO法人設立を考えている人たちのリスト、離婚を考えている人たちのリスト、融資に興味がある人たちのリスト、助成金に興味がある人たちのリスト等、セグメントされたあらゆるリストを複数所持しています。

リスト収集は全てホームページからです。

これだけのリストがあれば、仕事がないなんてことはないですし、来月の仕事も心配する必要はありません。

リストに対して適切なオファーをつけて、営業をかけるだけで売上が上がりますので。

僕の場合、融資リストに対してメルマガを出すと必ずマニュアルの申込や問い合わせ、有料サポートの申込があります。

まぐまぐでメルマガ発行しても同様です。

ホームページとリストを持っていればこそ、毎月会社設立の依頼や融資、離婚、許認可の仕事が来るのです。

もちろん、これはネット上に限ったことではなくて、アナログからのリストにアナログ営業をかけてもよいと思います。

例えば、新聞広告で遺言やら、会社設立やら何でも良いのですが、あるテーマに関する小冊子の宣伝をして、小冊子を請求してくれた人たちをリスト化。

そのリストに対して定期的にDMやFAXDMを送る。これでも良いでしょうね。

ただし、この手法は思いのほか、お金がかかります。

ネット広告も当然お金はかかりますが、アナログのそれとは大きな差がでるでしょうし、小冊子にして送るコスト、リストに対してのオファーDMにも非常に高いコストがかかります。

資金的にゆとりがあるのならそれでも構いませんが、数百万の資金を持っていなければ、結果が出る前に干上がります。

ネット上であれば、レポートをダウンロードしてもらってリスト化できますし、リストに対するオファーを送るのも一括送信メールを使えば超低コスト&手間いらずです。

だからこそ、僕はネット営業を勧めているわけですが。

どちらを選択するかはお任せしますが、媒体とリストがない事業者は、丸腰で戦いに臨んでいる状態です。危険極まりない。

僕自身は開業前に既に情報満載のホームページを作り、開業翌月にはメルマガを創刊しましたが、本来ならリストもある一定数取得した状態で開業していれば完璧だったと思います。

もし資金がないのなら、まずは開業前にバイトでも何でもやって、100万貯めてください。その気になれば1年もあれば貯まります。

そして、それ日本政策金融公庫で2倍に増やしてください。

100万の自己資金を頑張って貯めれば、国家資格者である行政書士なら100万円程度、日本政策金融公庫で数%の低利で貸してくれます。

担保も保証人も要りません。

返済期間5年なら月々2万円弱の返済です。

それで200万調達。

その200万を一気に使え!なんて無茶は僕は言いません。

ただ、媒体構築と、リスト構築の為に、少しずつでも使ってください。

新人開業者が初月からきちんと売上を上げ、毎月継続させるにはそれしか方法がないと言っても過言ではないでしょう。

自己資金の貯金 + 低利での借入

自社媒体とリストの構築

売上(利益が上がる)

媒体の強化とリストの増加の為にお金を使う(生活費に回さない)

売上(利益が上がる)

更に媒体の強化とリストの増加にお金を使う

こうやって、徐々に徐々にサイクルを大きく(まずは安定)させていくことが大切です。資金を一気に全て投入して一か八かの勝負をする必要などありません。

お金をかけるべきところをケチってお金かけないから売上が上がらない。

目先の利益と、目の前の生活だけに必死になるから、逆に安定しない。

ちょっと利益が出たからと言って、贅沢をしたり、生活レベルを変えてはいけません。

生活の為に投資を惜しまなければならないような状態では開業してはいけません。家族にも迷惑がかかりますし、自分の首を絞めることになります。

ゆとりある資金計画を立てておく事が、開業時のキモであり、開業後の安定につながるとも言えます。

ただ、誤解して頂きたくないのですが、単に「投資しろ!」と言っているわけではなく、まずは無料で、自分で考えること。お金をかけず、考えて考えて、努力して努力して。

そしてお金をかける必要がある部分には、惜しむな、と言うことです。

無料で出来ることもたくさんありますが、それだけではきつい。

ホント、経営って大変ですよね^^;

これからもお互い頑張りましょうね!

【まとめ】

経営安定の肝は「自社媒体構築」&「リスト構築」です!

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24歳で開業。現在11年目に突入。開業3ヶ月目で売上100万円突破。2年目に事務所を法人化。月商700万円超。売上倍増の軌跡と、「金ナシ、コネナシ、実務経験ナシ」の弱者でも成功できる行政書士開業ノウハウを、余すことなく無料で公開中。メールマガジン購読者限定の特典もあります。→ご登録はこちら

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